
駐車場の整備を考えるとき、「車止めって必要?」「どんな種類があるの?」と迷う方が少なくありません。あとからやり直しがしづらい設備だけに、選び方に不安を感じやすいものです。
車止めは、ただ車を止めるための部材ではありません。人や建物を守り、事故を防ぐ大切な安全設備です。そのため、見た目や価格だけで選んでしまうと、思わぬトラブルにつながることも。
そこで本稿では、車止めの目的と種類、そして失敗しない選び方を分かりやすく解説します。「自分の場合はこれが合うな」と判断できるように説明していきますね。
車止め(カーストッパー)とは?目的・役割を解説

車止めとは、車の進入や停止位置を制御し、事故や接触を防ぐための外構設備です。「カーストッパー」や「タイヤ止め」と呼ばれることもあります。
車止めは、主に以下の「ヒューマンエラー」を防ぐ役割を果たします。
▸駐車場でのアクセル/ブレーキの踏み間違い事故
▸車が建物や歩行者に接触する事故
▸車が建物・歩行者スペースに入り込むトラブル
住宅・店舗・公共施設など、場所によって求められる役割は異なりますが、共通する目的は「安全の確保」です。車止めを設置することで、「車はここまで」という限界を物理的に示せます。
見た目も重要ですが、「何を守りたいか」を意識して選ぶとよいでしょう。
車止め(カーストッパー)の種類と特徴
車止めには、実はたくさんの形や素材があります。「どれも同じでしょ?」と思われがちですが、場所や目的に合わせて使い分けが必要です。
ここでは、形状・機能・素材に分けて、車止めの種類をご紹介します。
形状別の種類

車止めは、見た目の形によって大きく「ブロック型」「ポール型」「横型」の3つに分けられます。
▼ブロック型
ブロック形は、コンビニの駐車場などで一番よく見るタイプです。タイヤが当たる位置に置いて、バックのしすぎを防ぎます。
「パーキングブロック」と呼ばれることもあります。
▼ポール型 (ピラー/バリカー/ボラード)
ポール型は、細長い棒状のタイプです。車の進入を防いだり、境界線を示したりするのに向いています。
このタイプは「ピラー」や「バリカー」、「ボラード」と呼ばれることもあります。
▼横型(コの字型/アーチ型)
横型は、パイプを曲げたような形で、主に「コの字型」と「アーチ型」があります。強度が高く、広範囲をガードできるので、店舗や公共施設によく使われます。
車止めの形状については、まず「タイヤを止めたいのか、車自体の進入を止めたいのか」を決めると選びやすいですよ。
機能別の種類

車止めには、「設置したあとに動かせるかどうか」という機能の違いがあります。
▼固定式(埋込タイプ/アンカータイプ)
固定式の車止めは、一部を埋め込んだり、アンカーを打ち込んだりして地面にしっかり固定します。頑丈ですが、一度設置すると動かせません。
▼可動式(リフタータイプ/差し込みタイプ)
可動式の車止めは、地面に収納したり取り外したりできます。「普段は車の進入を抑制して、来客時だけ車を通したい」そんな場所に便利です。
▼移動式
置くだけで設置できる車止めもあります。工事が不要で、好きな場所に動かせます。こちらは、一時的に車の進入を抑制したい場合にピッタリです。
車止めの可動性については、「その場所を車が通る頻度がどれくらいあるか?」を想像して検討しましょう。
素材別の種類

素材によって、見た目や強度(ぶつかったときのダメージ)が変わります。そのため、車止めは素材も吟味して選ぶ必要があります。
車止めの主な素材にはスチールやステンレスなどの金属、ゴムやプラスチックなどの人工樹脂、そしてコンクリートがあります。
▼スチール
スチール製の車止めは比較的安く、丈夫です。一方、傷がつくとサビやすいのが短所です。コストを抑えつつ、しっかりした強度が必要な場所に向いています。
▼ステンレス
ステンレス製の車止めはキラキラして高級感があり、サビに非常に強いです。一方、お値段は少し高めです。見た目を重視したい住宅や、雨風にさらされやすい場所に向いています。
▼人工樹脂(ゴム、プラスチック)
ゴムやプラスチックは、万が一車が当たっても傷がつきにくいです。一方、強い衝撃には弱く、耐久性は金属より劣ります。住宅の駐車場や、軽い接触が想定される場所に向いています。
▼コンクリート
コンクリートは、車止めではポピュラーな素材です。どっしりとしていて、住宅の駐車場によく馴染みます。一方、重量があるため、位置の変更や撤去が簡単にはできません。
車止めの素材は、「予算」と「建物の外観に合うか」を考えながら絞り込んでいきましょう。
車止め(カーストッパー)の選び方

自分にピッタリの車止めを見つけるための「4つのチェックポイント」をご紹介します。
- 1:設置目的と必要な安全レベル(強度)を決定する
- 2:移動の必要性を考慮して設置タイプを決定する
- 3:設置場所と環境を考慮して材質を決定する
- 4:デザイン・サイズ・視認性などの詳細を決定する
順番に、分かりやすく解説します。
1:設置目的と必要な安全レベル(強度)を決定する
車止めを「停止位置の目印」にしたいのか、それとも「車の進入を完全に止める楯」にしたいのかで、必要な強度が変わります。
衝突事故から人や建物の壁を守りたいなら、頑丈なスチール製やステンレス製。駐車位置の目安にするだけなら人工樹脂性やコンクリート製でよいでしょう。
守るべき対象(人、建物など)に合わせて、必要な強さを決めましょう。
2:移動の必要性を考慮して設置タイプを決定する
次は、その場所を「将来的に車が通るかどうか」を検討しましょう。継続して車の進入を止めたい場合は、固定式がおすすめです。
普段は閉鎖しておき、ときどき訪問者の車を通す必要がある場所なら、取り外しができる「可動式」が便利です。
普段は車が通る場所を一時的に閉鎖したい場合は「移動式」が有効です。たとえば、三角コーンなんかがよく利用されます。
将来の使い方も考えて、固定しても大丈夫か確認しましょう。
3:設置場所と環境を考慮して材質を決定する
海に近い場所や、雨がよく当たる場所など、環境に合わせた素材選びが大切です。
海の近くや雨が当たる場所ならサビにくいステンレスや樹脂製、日当たりの強い場所なら変色しにくいコンクリート製がおすすめです。
設置する場所の環境を思い出して、長持ちする素材を選びましょう。
4:デザイン・サイズ・視認性などの詳細を決定する
最後は「見た目」と「見やすさ」です。
夜間に駐車することが多いなら、反射板がついているものや、明るい色のものを選ぶとぶつける心配が減ります。
家の雰囲気に馴染みつつ、運転席からしっかり見えるものを選んでください。
まとめ:種類と選び方を覚えて自宅にあった車止め(カーストッパー)を選ぼう
車止め(カーストッパー)は地味な存在かもしれませんが、あなたの大切な住まいと安全を守る名脇役です。
まずは「どんな目的で使いたいか」を考えてみてください。そのあと形や素材、機能の組み合わせで、最適なものを選ぶと迷いにくいですよ。
もしも迷ったときは、外構のプロに相談してください。毎日を安心して過ごせる、素敵な駐車場づくりを応援しています!
記事:ダット
